通常は「ペインクリニック」
とか 「疼痛外来」 とか 「疼痛緩和外来」と呼ばれる方が普通でしょうか.
ですが,私の外来を訪れる患者さんの平均年齢は68.7才,最高齢は93才です.
なので簡単な日本語で「痛み外来」と名付けました.
この「痛み外来」での目的は・・・
もちろん・・・痛みに苦しんでいる患者さんから,「痛み」を取り除くこと・・・
ではありません.残念でした.
◆ 私の「痛み外来」の真の目的はズバリ,元の生活に一歩でも戻ることです ◆
そのために痛みが邪魔をするのなら,可能な限り痛みを軽くします.
ですが全ての痛みが取れるとは限りません.むしろ取り切れないことの方が多いでしょう.
たとえ痛みが取りきれなくても,以前の痛みがそれ程気にならなくなり,
家族に「痛い痛い」と云わなくなること
テレビを見て笑えること
普通に食事できること
朝まで眠ることが出来ること
散歩に行けること
買い物に行けること
旅行に行けること
家族が「痛い痛い」と聞かなくて済むこと
通院が減ること
内服薬が減ること
医療費が減ること
本人と笑いながら話せること
これらが出来るようになればよいのではないでしょうか.
「痛み」を取り除くこと・・・これは実は方法です.手段なんです.
武器は薬剤であり,注射であり,言葉でもあります.
「痛み」を取り去ることが目的では,決して無いのです.
「痛み」は生きて行く上で絶対必要です.
けれどもその必要な「痛み」に,生活を邪魔されたくはありません.
そんな時に私の考え方,使う薬剤,治療方針などが役に立つのなら,どうぞ「痛み外来」にお出で下さい.精一杯,対応させて頂きます.
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